金沢 成巽閣(せいそんかく)の絨毯
昭和55年発行の「絨毯とタピスリー」読売新聞社刊の本に載っていたので、いつか見たいと思っていた絨毯でした。その本によると、「まだ未開の東南アジアで織られた物と考えられている」とのことだが、東南アジアには絨毯を織る文化はないので、明らかに間違いだった。
また、「外国に注文してこっそり持ち帰った密輸品ではないかといわれている」とあるが、鎖国の時代、外国のものがあまり流通していないという先入観で語られていると思う。縞でも更紗でもたくさんのものが海外から日本に流入している歴史をみると、明らかに密輸品ではないし、前田家がこんな大きなものを密輸したなら、幕府が放って置かないだろう。
金沢に行くにあたって、やはりこの絨毯を見たいなと思っていたが、兼六園の横の成巽閣
で突然出会えたことはラッキーだった。
写真撮影はできなかったのですが、パンフの表紙に写真がありました。 加賀前田家伝来の絨毯です。350年前ムガール帝国に注文して作ったといわれる絨毯です。
5.4m四方の手織りとしてはとても大きな絨毯。パイルはウール。ベースはしっかり確認できなかったけど、経緯ウールのようです。ノット密度はこれも正確ではないけど4ノット/cmぐらい。前田家の家紋が織り込まれています。
5.4m四方の手織りとしてはとても大きな絨毯。パイルはウール。ベースはしっかり確認できなかったけど、経緯ウールのようです。ノット密度はこれも正確ではないけど4ノット/cmぐらい。前田家の家紋が織り込まれています。
ともあれ、20年来見たかった絨毯に突然出会えた。感激です!
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